ブログ

私が大野に来た9つの理由

どうもこんにちは。

福井県大野市のヘンな宿屋「縁側」の店主、中村です。今回は、表題の件について。

「中村さん、何で大野に決めたんですか???」

・・・この質問を非常に多くの方にいただくので、改めてその理由を整理しておこうと思う。

一言で言うと「次に書いたすべての条件を満たした場所はここしかなかった」ということになる。

5年ぐらいずっと探してたから、何も急に決めたわけじゃない。ということも付け加えておく。

様々な要素の合わせ技でこの地に決まったのだ。

飯がウマイ

1日2~3回も感動できるチャンスがある。これは何より大きい。

焼くだけでパリパリになり、衝撃的にうまい「うすあげさん」

今まで行ったどの場所よりもダントツに食べ物がおいしかったこと。その辺に普通に売ってあるものが誇張なくクオリティが高いのだ。

このおいしさは人生でトップクラス。「合格・良い・感動!」この3つの尺度で言うと、間違いなく感動!レベル。

殺人的にうまい「いもきんつば」

ちなみにこのおいしさに匹敵するのは後にも先にも

  • 南フランスで食べたご飯
  • 青森、三沢の「宝寿し」で食べたホタテとジャガイモの天ぷら
  • 梅田の北新地「キタのみかん」で食べたホットサンド

これぐらいだと思っている。水、米、野菜、豆腐や味噌、発酵食品、お酒etc…ほとんどの食べ物がトップクラスでレベルが高い。

素材がとにかく良いから、別にこれといった調理スキルも要らない。

買うべきものさえ吟味すれば、あとは焼くだけで毎日感動が味わえる。

「毎日食べるものがおいしい。というのはここまで心が豊かになるのか。」というのを日々実感している。

水がうまい

命の源、水。

もうかれこれ5年以上「水のおいしい場所に住みたい。」そんなことをずっと思っていた。

特に、社宅時代のクソまずい水には毎日うんざりしていたから、なおさらだったのかもしれない。飲食店で出される水も、相性が悪いとすぐにおなかを壊す。

生まれが海のすぐそばだったから、余計に水との相性には自然とこだわるようになったのかもしれない。

「郡上かな?」「長野かな?」

など、ネットで全国の名水スポットを調べたりもしたが、とはいえそれだけで居を移す決定打にはならなかった。

転機が訪れたのは、2018年3月。スノーボードの遠征のためたまたま大野に宿をとり、何気なく付近を散策したところ、いたるところに名水スポットがあるではないか!

飲んだら非常にまろやかで、何というか「柔らかい」

一気に「水のおいしいまちに住めるかも?」ということが現実になった。

仕事はどこでもできる。ならばより居心地の良いところへ。

2014年から働き方を少しずつシフトさせ、おかげさまでパソコンとネットさえあればどこでも仕事ができるようになった。

努力の賜物

仕事の9割以上はオンラインでのMTGや、自室での創作活動。

わざわざ職場に出かけたり、打合せや営業のために人の多いところにまで出かける必要がなくなった。

これは非常に大きかった。

・・・のだが、逆に選択肢が広がりすぎて、自分が本当に重要だと思うポイントを一つ一つ精査していく必要性が生まれてしまった。

スノーボードを存分に楽しみたかった

西日本最大級のゲレンデスキージャム勝山

シーズンに30回以上ゲレンデに出撃するスノボ狂なのだ。どのぐらい狂っているかはこのサイトをゼロから自作した。というのを見ていただければなんとなくわかると思う。

  • サラリーマン時代は、3時間以上かけて毎週通う→運転がしんどい
  • フリーランスになり、いつでもスノボに行けるようになった→バスツアーだとスケジュールが合わない

だったらもう、雪山の近くに住むしかないと思った。条件は「ゲレンデまで1時間以内」

大野は候補地の一つで、福井県内だと嶺北地方という北側一体のエリアで探していた。

ちなみに、スノーボードの聖地と言えば、札幌や長野なども挙げられるのだが、先に紹介したスノボのサイトのおかげで、札幌や長野にはスノボ仲間がおり、シーズンに数回遊びに行くことで十分事足りる。

スノーボードがいくら大好きだとは言え、さすがに1年の1/4がシーズンでしかない。残りの期間は普通の生活なのだ。

自分がわざわざそこに行かなくても各地に先人がいるのなら、なおさらだ。

全く知らない土地でゼロから関係を作るのも今更・・・

これは年齢的なものも大きいのかもしれないが、18歳の頃から仕事で3-4年おきに住む場所を転々としてきた。

しびれる街並み

結構いろんな場所にこれまで住んできた。だからこそ、移動や引っ越しの負担も分かるし、「都市部はだいたいどこに行っても同じ景色」というのがなんとなく分かってしまった。

ここまで書いた条件に合うからと言って、全く知らない土地を開拓するまでのバイタリティーは持ち合わせていなかった。

自然と、「そうだな、、、地元の福井は候補として結構ありかも」というような決め方でエリアを絞っていき、各地を自分の足と目で吟味した。

家族の条件にも合った

奥さん大丈夫ですか?とこれも良く聞かれるのだが、ちゃんとそこも対処している。

ねこ

妻とはもう出会ってから15年以上の付き合いになるのだが、ともに全国を転々としたり、旅行に行ったりする中で、彼女の必須の条件は

  • 自分のスペース(部屋=城)がちゃんとあること
  • 猫と暮らせること
  • 安定したネット回線でゲームができること
  • 飯がうまいこと

これだけだった。

もちろん、欲を言えば、、、というのもあったが

  • 洗濯物がカラッと乾くこと(関東地方はそういう面では素晴らしい)
  • 煩わしい近所づきあいがないこと(基本的にない。あったとしてもコミュ力の比較的高い私の方で一括対応すれば全く問題ない)

という風に、必須の要件と、許容できる要件を話し合って明確にすることで、OKが出る場所となった。今では定期的にどこに食べに行ってもご飯がおいしいので、かなり満足してくれている。

冬の天候が心配ではあるが・・・(笑)

生活する上での自分のポリシーに合致した

自分的に重要な7つのポイントというものを整理してみた。

画像に含まれている可能性があるもの:1人以上、立ってる(複数の人)、植物、木、屋外、自然、水
オートチャージできる場所を欲していた。

ストレスの元をできるだけ除外することこそがクリエイティビティの高い暮らしを送る秘訣であり、マイ重要ポイント。

下記のようにいくつかあるのだが、全てOKだった。

  1. 自然の近く(都会に住んでみたけど合わなかった)
  2. 文化や歴史が残っている(抜け感や、ぐっとくる風景があるとすごくいい)
  3. 食がおいしい(上述のとおり)
  4. 冬はスノボを満喫できる(上述のとおり)
  5. 都会へのアクセス2-3時間で可(3時間以上の移動は苦痛)
  6. よそ者も排他されない風土(後述)
  7. 面白い人、フィーリングの合う人がいる(かなり重要)

とくに6と7は、一人で社会生活を送るわけではないので実はかなり重要なのだ。

まちの人々との相性が良かった

このまちの人々は、みんなあたたかい。

画像に含まれている可能性があるもの:2人、立ってる(複数の人)、室内
ときどきしびれるような面白いお誘いをいただけるありがたさ。

それでいて、なんだか合う人会う人がユニークで尖っている。

よくある、ねっとりとした付き合い。なんてものが無く、どこに行っても「よう来てくれたの~」「どこから来たんや?」「ありがとぉ~」と、なんだかハッピーな人たちが不思議と多いのもこのまちの特徴だと思う。

ありがたいことに少しずつちょうど良いタイミングでいろんなお誘いをいただき、毎回楽しく過ごさせてもらっている。

各地の宿やゲストハウスなどを渡り歩いたが、人の温かさ、やさしさはこの地がダントツだった。

いくつか、実例を挙げてみよう。

***

「空き家を探しているんです」と言ってゲストハウスのオーナーに相談すると、たまたま偶然居合わせていた隣のおばちゃんが「あれ?それやったらあそこ空いてるで聞いてみるわ」と即TEL。

その日のうちに内覧日程が決まる。不動産屋でもないし、ましてやビジネスパーソンでも無いはずなのにこのスピード感には目を疑った。

***

内覧の日も「うん。ここで間違いないな。」と即決して住ませていただきたい旨伝えて解散した後「ガス屋さんを呼んでおいたので今からそっち行くそうです。いろいろお話聞いてくださいね」と、光のような速さで生活のインフラが整った。

***

ガス屋さんもガス屋さんで、「振込手数料がもったいないですから、集金に来ますので」と、何かいろいろ基準が独自で面白すぎた。

・・・と、ゆるいのにスピード感があって、そのリズムやテンポ感・間合いが抜群に相性が良いと感じた。音楽でいうならジャック・ジョンソン的なメロウさもあるし、サカナクション的な変態さもある。「流れ」を重視する私にとって、これは非常に大きかった。

「空き家を探してmy活動拠点を作りたい」という99.9%の人には理解されない宇宙語のような夢を話す私の話に親身に相談に乗ってもらえて、なおかつ意図するスピード感で現実が変化したのは、この場所だけだった。

そして、空き家が見つかった

あきらめなかったからこそ見つかった。と言ってもいいのかもしれない。

縁側にて

こちらの記事でも触れているが、「どうせ住むなら好き勝手にいじっておOKな空き家をお借りして活動拠点を作り上げたい。」こんな考えにものすごくこだわって長い長い旅をしてきたようなものなのかもしれない。

本当に偶然のめぐりあわせ、奇跡的なご縁としか言いようがないのだが、対象エリアに一つずつ足を運び、実際に自分の目で見て、「そんなに都合よく見つからないよね。」という何度となく味わった「ガッカリ」を潜り抜けた先に、出会ったのだ。

それがたまたま旅で訪れた地で、「ここ、なんだかいいな」と直感的に思った場所で、必要な要件をすべて満たすことが分かったのだから、この機を逃すわけにはいかないだろう。すべてが1つの線で繋がったのだ。

以上が、僕がここに来た理由だ。